『いのちの食べかた』(森達也)
理論社から刊行されている「中学生以上すべての人の」新書シリーズ『よりみちパン!セ』がとても素晴らしい。2004年10月から今1月まで、重松清『みんなのなやみ』、白川静監修『神さまがくれた漢字たち』、みうらじゅん『新しい保健体育』など7冊が出た。2月には小熊英二の『日本という国』がラインナップされていてわくわくする。
「学校でも家でも学べないリアルな知恵満載!」というキャッチフレーズはたとえば11月刊の『いのちの食べかた』(森達也)についてみても嘘ではない。
私たちはいうまでもなく動物、植物の「いのち」を毎日食べて生存している。
日本では1年間に約130万頭の牛と1600万匹の豚が「食べらている」。牛は牧場で育つ。豚は飼育場だろう。それは見たこともあるし想像もつく。私たちはスーパーでパックされた切り身だの挽肉を買って食べる。
で、「あいだ」はどうなっている?
どこかで誰かが牛や豚を殺し、解体し、最終的に人間が食する「肉」となる。どこで、誰が、どういうふうに?
学校で教えてくれるか?父親は教えてくれるか?誰も教えてくれない。TVでも放映されない。
森は芝浦と(屠)場をTVドキュメンタリーとして撮ろうとしたことがあった。それはさまざまな軋轢と反対に遭って実現しなかった。
なぜか?
話は牛などの渡来史から「不浄」という観念、部落差別の歴史と現状の問題につながる。
「肉だけじゃない。僕たちはいろんなものから、気づかぬうちに無意識に目をそらしている。見つめよう。そして知ろう。」
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