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2005.04.01

「デザインルームの6ヶ月—イタリア・スーパーカー誕生」

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車は持たず(車社会に批判的でもあり)、ましてスーパーカーになんの縁も関心も無いのだが、昨晩のNHKハイビジョン特集「デザインルームの6ヶ月—イタリア・スーパーカー誕生」はデザイン・プロジェクトの記録としてとても面白かった。うちの学生たちにも見せてやりたい。

世界最高のカーデザイン会社、トリノのピニンファリーナ社のチーフ・クリエイティブ・ディレクターであるケン奥山(奥山清行)氏とそのデザインチームが、今年3月のジュネーブモーターショーに向けて、これまでに無い斬新なスーパーカーを企画、デザインし、発表するまでの6ヶ月間のドキュメンタリーだ。

ケン奥山氏は1959年生まれ、LAのArt Center College of Designでカーデザインを学んだ後、GM、ポルシェを経てピニンファリーナに移る。
この時は1名の募集に対して世界中から500名の錚々たるデザイナーが応募したという。
奥山氏が提出したポートフォリオが映されたが、そこには車のデザイン画はいっさい無い。すべて彼が考え出したアニメやSFの独創的なキャラクタースケッチばかり。副社長がこのオリジナリティを認め他の役員の反対を押し切って奥山氏を採用した。ピニンファリーナのような会社になると、そこそこの才能などいらない、誰も考えないようなことを切り拓ける人がほしい、ということなのだろう。
奥山氏はその後多くの有名なデザインを手がける。2000年のフェラーリRossoは車に疎い私でも知っている。
一時母校Art Centerの工業デザイン学部長になっていたが、昨年ピニンファリーナに復帰した。

奥山氏は選りすぐりの4名のデザイナーに命じる。向こう3年のうちに発売されるようなどんな車にも似ていないもの、10年後にも夢を与え続けるような車を考えろ。基本コンセプトは車の重心を低くタイヤを目一杯大きく見せること。
たくさんのスケッチを元に検討ミーティングが繰り返される。前が何かにぶつかったみたいで洗練されてない、単なる彫刻で動感が無い、寂しげだ、魚みたいで自動車らしくない…。デザイナーたちの渾身のアイディアも容赦なく切り捨てられ描き直しが続く。
自分が感動して作らねば人に感動を与えることなんてできないぞ。

NHKは4名のデザイナーそれぞれをすべて撮っていたのだろう。でないと、これだけは採用の可能性は無いともっともスケッチを酷評され、君には可能性があるとは言われながらも悩んだジェイソンの姿がみごとに描かれているはずがない。最終的に奥山氏の強い薦めでジェイソンが描き直したデザインが採用される。

ここからのモックアップによる評価とブラッシュアップのプロセスも興味深い。
発泡スチロールで原寸大で作られた模型は広い場所で徹底的に検証される。
スケッチや3D画像では気づかなかった欠点や改良点が指摘される。
デザイナーの意を受けて、モックアップを最終完成型に仕上げる職人たちのことをイタリアでは「モデリスタ」と呼ぶはずだ。一人前になるために最低10年の修行を要する。コンピュータも電動工具も使わない。すべて手作業で削り、付け加え、また削り、磨き上げる。

ジェイソンは最後に数ミリの差を迷う。奥山氏は妥協を許さない。自信を持て、これでいいんだ。

下が75回目となるジュネーブモーターショー2005で発表されたその「バードケージ75」。最も美しい車に与えられる賞を獲得した。

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コメント

このドキュメンタリーは、とても面白い番組でした。
特に、ジェイソンが最後に数ミリの差を迷い、奥山氏が妥協を許すことなく、"自信を持て、これでいいんだ”と言った場面が力強く、印象的でした。
また、奥山氏の強い意志と、決断力はディレクターとしてとても重要なことだと感じました。

投稿: 20580082 野村裕基 | 2005.12.08 02:56

車のデザインの厳しさを感じた。また一番強く感じたことは、10年先の形を常に考えていかなければならないこと。これはデザイナーにとってどの分野でも必要なことだと感じた。もし、今後、自分がデザインしたものでも多くの人の意見を取り入れて必ずどこかで妥協することが(しなければならない)必要。それは、ビジネス、組織的な観点から。ただ、自分が譲れない部分も主張することも必要。そして、何よりも必要なことは、社会にデザインが受け入れられる(ターゲットとしている世代)ことが重要と感じました。

投稿: 金子 勉 | 2005.11.27 20:22

自分もかつて人に自分のイメージを伝えることの難しさをとても痛感したことがあります。また、ラフ案の時点と完成時でのイメージにおいて、相手と自分との差があることも。
デザイナーとクライアントやディレクター、高い位置で競う時に必要なものの価値観や世界観の違いやイメージにとても共感できました。どちらも正しいし、お互いで高め合える関係は本当に緊張感があり、目標を達成した時の嬉しさは気持ちいいものだと感じました。
今回のドキュメントを見て、デザインにおいて奥山さんにデザイナーさんが折れることもあり、デザイナーさんはしぶしぶイメージを変えなければならない部分もありました。実際、あの時点では必ずしも奥山さんが正しかったかは私には分かりませんが、奥山さんが伝えたかった新しい可能性に関してはとても共感を覚えました。妥協しないことの強さも。
今回のドキュメントで一番大切なものは、ディレクターがきちんと、デザイナーの完成に近づけていく過程で生じる揺らいだイメージとコンセプトをしっかり初心に戻して支えたことにあるのではないかと感じました。実際、ものに起こす過程でいくらでも形が変えられるということ
は、とても心が揺らぐものだし、良い意味で形を変えていくことがあると思います。
今回はクロッキーの時点でしっかり完成図を決めていた奥山さんの意見が、とても大切だったのかも知れないと思いました。
これまでの奥山さんの経験とデザイナーさんの経験は、とても違うものだと思いますが、チームを組むことでお互いに分かち合えたと思います。大きな舞台に向かっていくのは本当にかっこいいなと感じました。

投稿: 20580050 小柳 英奈 | 2005.11.24 01:33

とにかく面白かったです。Pininfarinaのデザイン部内の取材がよく出来たものだとNHKにも賞賛を送りたい気持ちです。なかでも一番衝撃的だったのは、奥山氏の入社時のポートフォリオです。天下のPininfarinaに車以外の絵を送るー自分の実力を包み隠さないいさぎのよさと発想の自由さを認められた非常にレアなケースだと思います。自分も昨年まで、車の世界にモデラーとしておりましたので、少しはデザイン案から生産までの概観が見えますが、CDとデザイナーが真正面にひとつののデザイン案に対して意見を戦わせられる環境や、デザイナーがモデラーに対して、削りだしの過程を終始見守る姿はイタリア独自のもので、各々が各々の立場に誇りを持ち、互いの尊厳を認め合っているようにみえました。また
、映像の中には出てきませんでしたが、インテリアデザイナーやエンジニアの方たちも過酷なタイムスケジュールの中で素晴らしいお仕事をなさった結果だと思います。世界最高のチームワークのなかから、世界最高の車が生まれた瞬間の、希少な映像でした。見せてくださり心から感謝いたします。

投稿: 高木麻美子 | 2005.11.24 01:28

デザイナーが日々新しい車のかたちを模索している中において、プロジェクトによる「さらに」革新的なかたちを求められる状況は非常に過酷なのであろうと感じた。VTRの中では、バンパー部の傾斜角度において、デザイナーとケン奥山の意見の相違の後、デザイナーが修正を加えるシーンがあったが、自分が苦心して生み出したかたちを他人から指摘され、修正を加えることによって生み出された修正案としてのかたちを私はどの程度受け入れる事が出来るのか自信がない。大学では自分の意見を評価など気にせず突き通す事が出来ても、実際の現場では修正に修正を重ねていかなければならない状況を想像すると、自分が心の底から愛していると言い切れるデザインはどれくらい作れるのだろうか、と少々悲観的な気持ちにもなる。
あ、そもそも他人からケチのつけようがない素晴らしいデザインをすればいいのか・・・などと楽観的な気持ちにもなってみる。

投稿: 20580001 青木孝親 | 2005.11.23 19:12

4人のデザイナーはそれぞれの個性と自身に満ち溢れていて、その4人と奥山さんとのやり取りがとても衝撃的でした。修正に修正を重ね、わかり合うまでとことん話し合い。自分に絶対的な自信と、自信があるからこそ、最高のものを作ろうということから、最後まで自分のデザインを疑い続けて改善していく事が無ければデザイナーの仕事は勤まらないと改めて強く感じるとともに自分の甘さを恥ずかしいとも思いました。
完成した車を見て鳥肌がたちました。車にあまり興味もなく詳しくも無い私も、この車は、まさしくスーパーカーなんだって思えるということは、素晴しいデザインはジャンルも関係なく素晴しいと感じることが出来るんだ痛感しました。

投稿: 20580051近藤紘美 | 2005.11.22 15:26

デザインには正解がないのではないか。だから、その中で最善のデザインを求めて極めようとするものだと思う。自分のデザインに自信が持てるということは、正解がない事柄において非常に難しいことだ。それには、自分の信念と経験から生まれる実績が支えになる。目的を見失わず、自分に打ち勝つことの大切さと難しさを改めて感じた。

投稿: 20580065鈴木望美 | 2005.11.21 21:13

今回、映像を見て一つの車が出来上がるまでには、ほぼすべての作業がチームプレーで行われていることが分かった。クリエイティブデイレクターと呼ばれるチームのリーダーが、デザイナーや職人に指示を出す。
リーダーが、デザイナーの能力を見極め、その力を最大限引き出すことが、必要になってくる。デザイナーは、自分の信念を持ちながら、自信を持ってデザインを押していく必要がある。そして、6ヶ月という短い期間で、企画からデザイン、ショーを迎えるまでにベストの状態で発表出来るという、タイムスケジュールの管理もリーダーの大切な役割となってくる。一つのプロジェクトが成功を収めるには、リーダーを中心にチームワークというものがとても大切だと思った。

投稿: 20580085羽鳥郁子 | 2005.11.21 18:32

今回の番組をみて思ったこと。
デザイナーたちは、自分達が今できることを100%あるいはそれ以上の力を発揮して、取り組んだに違いない。しかし、ディレクターである奥山氏は、一切の妥協を認めず、デザイナー達を奮い立たせ、また自分の理想へとプロジェクトを進めていくところがとても印象にのこった。

アートディレクターとして必要なこと
・妥協を許さぬ強い心
・検証能力にたけていること
・チームのリーダーとして、仲間を牽引できること
以上が今回私が、アートディレクターとして必要な
能力だと思いました。早速、実践できるところからはじめてみたいと思います。

投稿: 20580009石神嘉兼 | 2005.11.21 14:28

プロの世界を目の当たりにして、プロの厳しさを感じると共に、憧れも感じました。
この世界でやっていく覚悟を自分の中で再確認出来た授業でした。

投稿: 大沢 | 2005.11.20 22:39

厳しい世界だと思うのと同時に、皆本当に車が好きなんだなあと感じました。
厳しい意見を出し合って本当にいいものを作り上げて行く過程は、見ているだけなのに覇気が伝わってきました。
自分の出したものをばっさり切り捨てられるのはとても悔しいし辛いことだと思います。
それでもちゃんと自分の意見を持ち、時には柔軟に考えることがデザイナーには必要なんだと思いました。
それをまとめる奥山さんのこだわりと、デザイナーに対する厳しくても愛情のある姿勢にも見習うべきところがあったと思います。
それとデザイン画だけではなく、模型を作ってからの色々な角度からの見直しやスケジュールとの調整など、分かっているつもりでいたことを再認識させられました。

妥協をせずにいいものを作ろうとする姿勢を見て、なぜか時間や費用は限られているのにみんなでいいものを作ろうとしていた高校の体育祭を思い出しました…。
もちろん仕事でやるのとは訳が違いますが、レベルは違っても、もの作りに対する基本的な姿勢というのは変わらないものなのかなと思いました。

投稿: 20580090藤岡里枝 | 2005.11.20 01:12

車を完成させる過程で様々な試行錯誤を要していることがよくわかりました。
制作途中でデザイナーがデザイン(車体のラインを上げるか下げるか)を迷う場面がありましたが、それだけプレッシャーがかかると自信が揺らぎ、迷うのだなと思いました。
しかし、そんなデザイナーに対して奥山さんは毅然と指示を出し、ついに車を完成させました。その奥山さんの妥協を許さない姿勢にものづくりへの強い信念を感じました。

投稿: 20580079沼尻純子 | 2005.11.19 22:15

今回のドキュメンタリーをみて、かつてはデザイナーであっただろう奥山氏のディレクターとしての能力の高さにとても驚かされた。個性の強い1人1人のデザイナーに対して、それぞれ違った言葉でコミュニケーショをはかっており、彼らと接する時間、場所は同じでもかける言葉の種類がそれぞれ違うように感じた。彫刻のような車のデザインをしたデザイナーには「寂しげだ」という言葉を与え、常に強気なデザイナーには、断固として修正を強要しながらも「君ならすばらしいデザインが作れるはずだ」と一言残す。まだ未熟な若いデザイナーには、直接的に「魚のようだ」とデザインの形に触れていた。
大きな、特に工業製品などのデザインをする時は、1人ではないのだとは誰でも気づく。だからといって、人をまとめる力、自分の意思を伝える力(言葉)を学ぼうとするデザイナーは少ないと思う。でも、それはとても大事なもののように思えた。

投稿: 20580091藤田 | 2005.11.19 22:09

 まず才能や努力が必要だが、それらに裏打ちされた自信がなければ仕事を成し遂げることが出来ないという事を感じた。
 それがなければ奥山氏は基本コンセプトを打ち立て、デザイナーたちの渾身の案を否定することは出来ないだろうし、
修正案を提案することも出来ない。否定する説得力を持つ人物でなければ、クリエイティブディレクターは勤まらない。

 又、デザイン骨子は、各デザイナーたちの折衷案でなく、それぞれの案の個々の戦いによって決定されるという点が印象深かった。

投稿: 20580021 大﨑 祥子 | 2005.11.19 20:39

印象的だった点は下記の通りです。

◯先ず、クリエイティブディレクターである奥山氏について。
その確固たる信念、妥協の無さ、最終目標に到達するまでのチームのコーディネート力が素晴らしいと思った。また、似たり寄ったりのデザインにフラストレーションを感じるという奥山氏も印象的で魅力的に感じた。

◯デザインチームのメンバー4名について
採用されたがその後何度も描き直しをすることになったデザイナーの制作過程での心の動きや、採用されなかった他3名のデザイナーについては自分以外のデザインについて協力し作り上げていくなど、デザインを仕事としていく上で必ず付きまとうこのような状況の中で、考え方の切り替えや柔軟な精神も必要な要素なのかと思った。また、どんな役割でも自分が生かされる道があると信じてあきらめないことも。

投稿: 20580118 渡辺美和 | 2005.11.19 20:04

一番印象残ったシーンはデザイナーの一人が奥山さんと意見が合わずデザインの変更に納得できないと他のデザイナーに愚痴り、相手のデザイナーは何も言わず話を聞いていたシーンだ。
なぜなら私は今までその様なシーンをさまざまな場所で何度も見てきたからだ。
このシーンを見てレベルの差こそ当然天と地ほどもあれ、結局は私達はそう変わらぬことを続けていくのではないだろうかと感じた。
また、これらの姿をみてデザイナーの様々な在り方を見る事が出来た。
ディレクターの言葉に反論せず自分のデザインを修正もしくはやり直すデザイナーもいれば自分の意見を述べ納得できるまで話し合うデザイナーもいたし、最後まで自分の意見で粘るデザイナーもいた。
このデザイナー達の姿には考えさせられるところが多かった。自分が考え抜いたデザインでも変えなければいけないときにはスパッと変える勇気や柔軟さも持ちたいし、誰がなんと言おうとこれがいいと自信を持てるデザインが出来るようにもなりたい。
また、後者は奥山さんが言っていた自分を感動させられないものが他人を感動させられるはずがないという言葉につながる気がする。
この事は私も最近一番感じていることだし、デザインに限らず「つくる」事をしている人の多くがおそらく感じていることであり、一つの真理なのではないだろうかと思う。
奥山さんの言葉を聞き、行動を見て、このことはプロになっても、その中でトップに立ってもそうだし、苦境に立ったり反対者が多かったりなどどんな状況でも忘れてはいけないことなのだと思った。

投稿: 20580107山口博美 | 2005.11.19 14:18

 デザイナーが鉛筆を削って手でデザイン画を描き始めたのを見て、スタートは誰でも同じなんだと気がついた。
 各々のデザイナーが自らのイメージを形にするところまでこぎ着けた所で、それを更に越える物を求められる…。優れたデザインが生まれてくる現場の一部分を見ることができた気がしている。「バードケージ75」は、奥山氏とデザイナー、クリエイティブ側とエンジニア側、互いの間に理解と信頼があるからこそ“(無理)”を飛び越して形に成されたのだと思う。
 今作れる最高の車を完成させた奥山氏はきっと、これを超える車をもう見据えているのだろう。

投稿: 20580112山田結実子 | 2005.11.19 13:00

ドキュメンタリー番組を見ての感想
昔、タモリ倶楽部というテレビ番組で、SMの世界が題材として採り上げられていました。その中に出てきた女王様が言っていた話を思い出しました。ドSの女王様が仰るには、本当のSとは、Mに一度身を落とさなければならないらしい、その理由としてMの気持ちを実際に体験しないとMの気持ち好さが解らないからという。私は、その話を聴いてハッとした。今まで自分が想像していたSMの世界とは、S→Mという関係で成り立っていたからだ。しかし、プロの現場では、S⇔Mという相互関係があった。プロは、自分がSだからといって闇雲にSぶる素人の様なコトはしない。何故ならそこに愛があるからだ。女王様は、そんな言葉で話を締めくくっておられました。
あ~なるほどなぁ~と、ドキュメンタリーを見て思い出しました。奥山氏本物だなとニヤニヤしてしまいました。というかクリエイティブ・ディレクターすべて…。(笑) 愛の力ってすごいなと思わせてくれた良いドキュメンタリーでした。

投稿: 20580073 土井大利 | 2005.11.19 02:12

今回のスーパーカーデザインの要点は、チーフ・クリエイティブ・ディレクター奥山氏の思い描いた基本的なコンセプトを、デザイナーがいかに現出させるかであった。デザイナー4人に言わばコンペをさせ、その中からより良いデザインを選び、ブラッシュアップしていく奥山氏の決断力には瞠目した。あの決断力は、奥山氏自身のデザイン能力の高さと、不断の勉強と努力に裏打ちされたものだと思う。
デザイナーはデザインの変更を指示され、逡巡した結果、奥山氏の指示に従う。デザイナー自身が、奥山氏の変更の指示通りにした方が、より良いデザインになると考えたのだろう。この場面で、私は、デザイナーは自分の為にデザインをするのではない、と改めて感じた。
さらに、私がこの番組で感動したのは、デザインを形にする多くの職人の技量である。これらの職人がいなければ、デザイン画はいつまで経っても「絵に描いた餅」なのだ。

投稿: 20580044毛塚千秋 | 2005.11.19 00:28

強く揺ぎ無い信念と、柔軟な捕らえ方と考え方が必要だと感じました。

最後まで自分のコンセプトを信じ抜いてスーパーカーを仕上げていきながらも、自分が考えたコンセプトから生じる問題を様々な角度から考えた上で、それらを全て取り入れ消化しながらデザインを決めていった過程を見て、クリエイティブディレクターにも、デザイナーにも、デザインをする人間には必要なものなんだなと感じました。

投稿: 20580057佐藤亜衣子 | 2005.11.18 23:54

最後に奥山氏とジェイソンが握手をするシーンがとても印象的だった。ディレクターと、デザイナー、お互いがお互いを尊敬し、認め合った瞬間だと思う。奥山氏のディレクションがなければあのスーパーカーは生まれなかったし、ジェイソンでなければ描けないデザインだった。
それにしても奥山氏には、大変な重圧と責任があり、常に重要な決断を迫られているはずなのに、それをあまり感じさせなかった。プレッシャーがないわけはない。しかしとても楽しんでいるようにみえた。
一言、すごい。。。
やはりあの余裕は自信からくるものなのだろうか。スーパーカーも勿論素晴らしかったが、熱い人間性が本当に素敵だと思った。

投稿: 20580074戸金珠美 | 2005.11.18 19:31

今回のスーパーカーのプロジェクトを始めるにあたってまず奥山氏の理想があった。大きなタイヤ、低い車高。想像するに奥山氏の少年時代に感じたスーパーカーの感動、わくわく感を具体的に表した単語なのではないか。最後までその理想を曲げないことでプロジェクトは成功した気がする。まず理想を強く持つこと。これがデザインすることの大前提にあるものだと思った。
印象深かったのは、デザイナーの悩む姿だ。デザイナーが自分のデザインに自信をなくす瞬間は非常に人間味に溢れていて、私たち学生と何ら変わりないとさえ思ってしまった。満を持したと思われるデザインにことごとく注文が入る瞬間は何とも堪え難い瞬間だろう。でもデザイナーたちは最後まで奥山氏の方針を信じた。チームで行うプロジェックトの一番大切なことは相手を信じることではないかと感じた。デザインの世界はまねごとではない斬新なものが常に求められている。技術的な経験を積むだけでは計れない柔軟な姿勢が大切なんだと思う。
そしてデザイナーそれぞれのコンセプトへのアプローチの違いが面白かった。彫刻から空気力学など、様々な視点が異なったデザインを生み出していた。やはり自分の視点というものを自ら認識しておく必要があるのだろう。斬新なデザインの元になる物は日々の積み重ねの中にあることに気がついた。

投稿: 20580094堀池玄弥 | 2005.11.18 18:48

見て考えたこと
1、コンセプトについて
未来のデザインを目指し、今までにないものを切り開いて行くところに引きつけられた。デザインは未来につながることが多い仕事だと改めて思った。
2、デザインの進め方
限られた時間のなかで一人一人がテーマを決めて進めていた。1つの車を作るのに4人のデザイナーがアイディアを出し、最終的に一人が選ばれるというのは過酷なものに感じた。その分、選ばれたときにはかなり嬉しいと思うが、選ばれなかったときのことを想像すると、私なら自信をなくしそう。
3、アイディアについて
デザイナーはかなりの数のアイディアを出していた。そして、そのアイディアを徹底的に追及する。良いデザインを作るためには勉強もかなり重要だ。
4、スケジュールについて
1年後に発表するデザインだったが時間はなかったと思う。いかにして短い時間のなかでいいものを提案するかが勝負だと思った。私も普段から計画を意識して課題などに取り組みたい。
5、役割分担について
1つのものをつくるのにかなりの人が携わっていた。人との接し方、指示のあたえかたなど、現場に立ったらリーダー性も必要になってくるようだ。
6、精神面について
奥山さんは始め、どのデザインもよしとはしなかった。
そして、デザイナーが自信を失うようなことも言っていた。何を言われようが、それを素直に受け入れ何度でもデザインに取り組む根性みたいのが必要だと思った。ただ、結局は奥山さんがデザインした車のようにしか思えなかった。こんな考えをする私はまだまだダメですね。
7、クリエイティブディレクターについて
現場を厳しい目でみつめ、的確な指示をあたえて全体をまとめる。奥山さんは想像力がかなりすごいと思う。

投稿: 20580064鈴木知哉 | 2005.11.18 17:54

コンセプトを考えるに至って、今回のビデオを見て、改めて考えさせられた。車にしたら車の固定概念に縛られすぎないことが大事だとわかった。固定概念を壊すのも一つのデザインだと思った。それと4人のデザイナーにデザインを頼むが協力して一つのものを作るのではなく一人一人で作らせ、互いに競わせるようにして互いに向上させる所は感心した。

投稿: 20580046郷田周吾 | 2005.11.18 17:51

デザイナーとディレクターとの駆け引きを、とてもわかりやすく見ることができた。
「妥協しないデザイン」に関して、一度自分のデザインを壊すことの大切さを学べた。

投稿: 20580068 須藤充晃 | 2005.11.18 17:43

「人を感動させるようなものを作るには、まず自分の感動がなければならない」という奥山氏の言葉に、もの作りの根っこの部分を感じました。
これは「10年後も夢を与えるような車」というようにまったく新しいものを作ろうとする場合に、より重要になってくると思います。このような個人的とさえいえる強いモチベーションがないと、多くの困難(自己主張の強いメンバーの統率や周囲の厳しい評価、自信のゆらぎなど)に対して妥協せず、新たな地平を切り開いていくことは難しいのではないでしょうか。
その一方で、デザイナーは自己の価値観を壊して人の意見を受け入れる柔軟性も必要です。そうでなければ単なる自己満足を超えられないし、新しいものを生み出すこともできない…ジェイソン氏の悩む姿を見てそう感じました。
とすると、妥協のない姿勢と柔軟な姿勢、一見相反する姿勢をバランスよく備えていることがデザイナーにとっての重要な資質なのかもしれないと思いました。

投稿: 20580024大橋悠子 | 2005.11.18 16:42

ドキュメントの中からいくつも言葉をひろい、今でも考えさせられている。
・一枚のためにスケッチを描く。
・思い入れや感動を持って作られたデザイン  は、作られた後も、感動を与えていく。
・本来の魅力。
・一目見たときの印象を大切にする。
・手で感じること。それが曲線の美しさを生   む。機械では作れないもの。
・作っている最中に自信が無くなっていく。
 解決するには妥協をしないこと。

どれもが自分にとっての課題であって、だからこそ自分にひっかかったのだと思う。
一番感動したのは、あの車が優秀賞をとったこと。
機能や今の時代に見合った順応性が重要視される中で、未来をみさせてくれる新しいものが受け入れられたことが嬉かった。
カーデザインに限ったことではなく、これからのデザインにもとても大切なことだと思った。


【ポイントに対する見解】
・デザインする上でのコンセプトの作り方:
目的、目標に向けて、アートディレクターが技術者などチームに投げかけ決定する。
・それぞれのデザイナーはどのようにデザインを進めているか:
中間報告を含め納期にあわせ各自自宅やデザインルームで作業をする。
基本コンセプトのもと、それにインスピレーションを受けた自分なりのテーマを持ってデザインを進めていく。
・デザイナーの個性とデザインアイディアの関係:
持っている潜在的な能力、培ってきた能力は、必ずデザインに反映される。
・デザインにとってスケジュールの意味:
デザインには必ずスケジュールが存在する。
(納期があるから)。その納期を守るため、スケジュールを立てそれに沿った作業を行うのもデザインの中に含まれる。
・チームワーク、役割分担、分業:
デザイナーを含め、アートディレクター、発泡スチロール模型の技術者、実際の車作りに関する技術者。(ジェイソンや奥山氏が、技術者に
熱心に細かいディティールに関するデザインを伝えていたのが印象的だった)。
・デザイナーに必要な精神的強さ、自信:
廃案になってもへこまずステップアップする強さ、向上心。デザインに対して妥協をゆるさないプライド。時に相手を受け入れる心の広さ、柔軟性。
・アートディレクターのやらなければならないこと、必要とされる能力、資質:
適任のメンバー選出(能力を見抜く力、引き出す能力が必要)。基本コンセプトをずらさないこと(時代を見る広い視野、自信が必要)。働きやすい環境作り(気をつかえることが必要)。
スケジュール調整。
はっきり言うこと(知識、経験、技術。チームからの信頼が必要)。

投稿: 20580045小泉 朋久 | 2005.11.18 02:22

今までアートデイレクターについてあまりよく知らなかったのだが、このドキュメントを見て、この職種だけでなく、本当のデザインの現場と現実を目の当たりにした。個性ある4人のデザイナーとアートデイレクターの真剣なぶつかり合いは見ている側も緊張してしまった。しかし、そんな相手や自分との戦いの末に世界中をあっといわせるものを作り出す姿に共感を覚えた。極限の末に生まれたモノほど素晴らしいモノはないと思った。

投稿: 20580070 高野麻美子 | 2005.11.17 18:18

ビジョンが足りないと新しいものは生まれないという、奥山さんの言葉が印象的だった。それには、とても強い精神力が必要だと思う。採用されたデザインを描いたデザイナーの思い悩んでいる姿からも、その苦悩が想像できる。最後ほ自分との戦いなのだろう。

投稿: 20280118志村房恵 | 2005.11.17 13:36

 デザイナーの苦悩や逡巡などにも心を動かされたが、最も興味深かったのは、アートディレクターという立場をクローズアップした点だった。
これまではデザイナーを束ねる中間管理職といったイメージが強かったが、それだけではないのだということが良くわかった。
単なる責任者、仲介者ではなく、個性の強いデザイナーや職人達を束ね、ひとつのプロジェクトとして牽引していく力、そしてコンセプトを形にし、それを全体に伝えてゆく媒介など、扇の要として驚くほど多くの職能を要求されるのだ。
センスや要領だけでつとまる仕事ではない。体力、知力、そして実力。そのすべてをフル活動して戦う姿が印象的だった。
やはりその裏には、自分に対する絶対の自信と、チームに対する信頼があるのだろう。
どんなに大変な時でも、チームメンバーの前で決して弱っている姿を見せなかった奥山さん。
こういう社会人になりたいと思う。

投稿: 20580103 森部照恵 | 2005.11.17 12:51

 ものをデザインする人間にとって、自分の仕事に対して自信や誇りを持つことはもちろん大切だが、新しいものを生み出すには、つねに自分の中にある既存の価値観を打ち破って行かねばならないようだ。
そして、それはいったん今の自分を否定するという恐ろしい事態を孕んでいるが、相手の要求を柔軟に受け入れて、自分の糧にしてゆけば、新しいデザインの可能性は自ずと見えて来るのかも知れない。

投稿: 20580095堀江 巧 | 2005.11.17 00:45

奥山さんの信念には正直おどろいた。
しかし初めに約束していたスケジュールを延期してしまうのはどうかと思う。
それに車のデザインも私的ではあるが好きではない。
もちろん自分が批評できるような立場ではないのは分かっているが嫌なもの嫌なのだからしょうがないと思う。

投稿: 20380079 土屋暢一 | 2005.06.23 18:43

エコカー等が流行る今の時代にあえてその波に乗らず、
純粋に「カッコイイマシン」を作る。
その制作現場では、やはりそれ相応の厳しく激しいやり取りが
あるだろうことは予測できたが、みんなで一つのデザインを
詰めて行くのではなく、デザイナー各々が自分でデザインした
モノを持ち寄り、それをクリエイティブディレクターが見て
どこが悪いのか、また改善点などを的確に伝えていくという
やり方だとは知らなかった。
国籍や年齢等もバラバラであろうデザイナーたちが
互いに火花を散らし突きつけられた課題に対して
それぞれの答えを出してくる。
当然皆、自分のデザインには絶対の自信があるわけだから
クリエイティブディレクターからの指示はデザイナーを納得
させるだけの説得力がなければいけないはずだ。
そういう意味で奥山さんはすごいと思った。
奥山さんは厳しい要求を毎回デザイナーに言う。
しかしそれは個人の好みの問題というレベルの話では無いという説得力は、彼が今までやってきたカーデザインからも分かるし、納得できた。
それでも毎日「音楽を聴いて気合いをいれないと」という奥山さん。彼の仕事に対する姿勢から学ぶべき事が沢山あり勉強になった。

投稿: 20380091西島翠 | 2005.06.23 16:58

故郷に廃棄されている車を見て涙していた奥山さんの姿がとても心に残っています。
チーフとしての責任、プレッシャー、デザイナーからは厳しい評価から反感も持たれたと思います。
それでも自分を信じて「この一枚」というデザインを見つかるまでは一切の妥協を許さない奥山さんの姿に
自分の甘さが恥ずかしくなりました。


投稿: 20380040 菊地恵美子 | 2005.06.23 02:28

人々を魅了したい、楽しませたい、ハッとさせたい。これがデザイナーの情熱を支えていると思う。
そうするためには人々に受け入れられながらも、今までにはないものを生み出さなければならないし、自分を信じて突き進む強さがいる。
ただ、一体自分の何を信じればよいのだろうか?きっと今までの経験や、考えなのだろうけれど、これはモノを作る過程で必ずと言ってよいほどブチあたる孤独な悩みだと思う。
4人のデザイナーを見ていてもそれが凄く感じられた。
そしてそんなデザイナーを支えるディレクターの意志の強さ、説得力、迷いを見せない姿勢に本当の情熱とはこういうものなのだろうと感じ、デザイナーとディレクターの違いをみることができた。

投稿: 20380020入江可菜 | 2005.06.23 00:09

奥山さんのディレクターとしての判断、デザイナーへの指示
超一流の世界というのはここまで厳しいのだと痛感した。
「徹底的にこだわり、妥協しない」
自分のデザインの作品に関してはこんな風に制作してみたいものだと思った。
好き=仕事にし、ここまでやって来れるという強い精神も見習いたい。

しかし、田舎の廃棄された車の山を見て、
涙している奥山さんの姿がとても印象に残っている。
本当に心底、車に愛をもって仕事をしているのだ...と、ついもらい泣きしそうになった。

投稿: 20380112山田理香 | 2005.06.22 23:39

世の中にもはやどれほどの車の種類がある中で、たった1台の車を新たにデザインし、世に生み出すことがどんなに厳しいかと感じた。
4人のデザイナーの案をシビアに切っていく奥山さんの仕事ぶり、自分の理想と求められる側との相違点。
そして嫌われ役。
だけれどもそれでも戦うのは自分の仕事に信念や愛情があるからだと思う。
仕事をするにつれ生じる問題、チーフという責任の重さ
のプレッシャーにもみくちゃにされながらも最後まで諦めない奥山さんの姿勢を見て今の自分を考えた。

投稿: 20380010池田みどり | 2005.06.22 23:01

自身の主張をどこまで盛り込み、どこまで押さえるのか、デザイナー達の葛藤が見て取れ非常に興味深かった。ジェイソン氏が最終的に納得していたかどうかはわからないが、奥山氏の意見を取り入れデザインを根本からやり直した所にプロの根性みたいなものを感じた。奥山氏が非情にデザイン案を切り捨てていったのもデザイナー達の持ち味を高めていく為の計算があってのことだろうが、厳しい世界なのだと改めて痛感した。

投稿: 20380024大久保 | 2005.06.22 21:22

デザインはビジュアル、デジタル、プロダクトと様々なジャンルがあるがデザインの核とは一つであることを実感した。奥山さんの妥協しない精神や車に対する愛情には、とても感銘をうけた。今の現状を正確にとらえデザイナーたちに伝え、人に感動を与える車を創るという期待へのプッレーシャーそれに打ち勝たなければ世界に通用するデザイナーにはなれないのだなーという厳しさも痛感した。

投稿: 藤田泰実 | 2005.06.22 21:08

最後まで諦めないということと、自分を
信じることの大変さを強く感じました。

あと、良い物はいつもぎりぎりのところにある
のだと思いました。良い意味で。

投稿: 佐々木敦 | 2005.06.22 21:06

4人のデザイナーが一つの車に向かって、それぞれ違うアプローチをしていく様子や、それを冷徹に修正し切り捨て妥協なく突き進む奥山氏の仕事を見て、一つのデザインを完成させていくことの難しさを学ぶと同時に感動した。

投稿: 20380103舟橋由行 | 2005.06.22 19:19

ほとんどの自動車会社が環境問題などに配慮した車を提案したことに対し、奥山さんのグループはその昔、SF映画などに出てくる、子供心をわくわくさせるようなデザインで挑んだ所がやはりgoodでした。
他の会社、もしくは他の人と同じことをやっていたのでは個性がないしつまらないということを再認識させられました。
そして自分のイメージにとことんこだわる姿勢は超一流の仕事をみせってもらった気がしてかなりよい刺激になりました。

投稿: 20380018 今井鉄朗 | 2005.06.22 19:05

実際のデザインの現場というものは今私達学生がやっているものづくりとは大きく違っていました。自分ひとりがデザイン画をかくことだけがデザインではない。社会にでたら、ひとりでものをつくることはできないし、ひとりでつくらなくていい。だから、まず大事なのは有能な人を集めることなんだ、そこからもうデザインなのだ、と思いました。
それぞれの専門家といっしょになってやればいい。そう思うと少し気が楽になりました。
しかし、多くの人といっしょになってものをつくるのには、ある程度の妥協も免れないなとも思ったし、同時に、何を言われても、自分のデザインに自信をもって、主張することも大事だなと思いました。

投稿: 20380041 北原美菜子 | 2005.06.22 18:14

このドキュメントを見て、強く共感出来ることがありました。
それはデザインしていく上でのこだわりや、求められる物などの葛藤です。最先端のデザインの現場でも日々葛藤して成長していると知り、改めて気合いが入りました。
又、奥山さんの強い信念、デザイナーたちの真剣な戦い、すごくかっこいいと思いました。
私もこんな世界に入ろうとしているのかと思うと、すでに重い気持ちになってしまいますが、とてもいいドキュメントを見たと思います。いろいろ考えさせられました。

投稿: 20380101藤井涼子 | 2005.06.21 23:50

 奥山さんは、4人のデザイナーをはじめ、誇り高いモデラー、ビニンファリーナ社の会長、そしておそらくはテレビには映らなかったプロジェクトを支える数多くのエンジニアに向けて、ご自身の内部にある、なにか熱いものを、旧約聖書の予言者モーセのように、ほとんど言葉で伝えていた。わたしは、この超アナログな伝達方法に少なからず衝撃を受けた。それと同時にクリエイティブディレクターの役割とはこういうものかと理解した。

 言葉にはカタチがなく、(例えば状況によって言葉の意味のニュアンスが変わるということ)それゆえに自由だ。クリエイティブディレクターは口から出る言葉すべてに責任がある。なにしろプロジェクトにかかわるすべての人の時間とお金を前払いで預かっている。行き先を間違えることはできない。いや、間違えないよう常にディレクションしている。考えただけでも緊張するが、奥山さんはその生まれてから今日までの経験と、培ってきた人望で、常に勝利を確信しながら、肉声によってみんなを導いていた。このドキュメンタリーを見て、一番大切なのは“ひと”なのだと痛感した。

投稿: 20380108宮崎磨里子 | 2005.06.20 00:50

 奥山さんの人の選出にまず凄さを感じた。あのデザインを生み出すにはあのメンバーが欠かせなかった。それぞれの得意とする要素が新しい車のデザインを生み出すためにぶつかる。お互いが刺激し合うが最後は自分との闘いだ。
奥山さんは自分の中に確固たる理想があった。それをみんな超えようと、どんどんデザインを修正していく。奥山さんに対していろいろ不満はあっただろう。でも、自分の中で折り合いをつけていく。最終的な目標は同じだったから。『今までに見たことのない最高にかっこいい、みんなに夢を与えられるような車をつくる。』
このゆるぎない理想がこの車をつくった。
一流のデザイナーの心の強さ。そして自分のデザインへ自信を持つこと、時にはデザインを大幅に変える勇気と思い切りの良さを持つこと。そして最後まで理想を実現する為にあきらめないこと。
これを学んだ。私とはジャンルは違うがこのことは共通していると思った。

投稿: 20380100廣川貴子 | 2005.06.19 23:37

世界のトップレベルのデザイナーでさえ、あんなにも悩んで苦しんで作品を産み出し、また作ったとしても選ばれなければ使ってもらえない現実を見て、モノを作り出すことの厳しさを改めて思い知らされました。
さらに、その世界レベルのデザイナー達をまとめていくクリエイティブディレクター。自分の考えに絶対の自信を持ち、その信念を曲げずに一人で判断していかなければならないというのは、相当のプレッシャーだと思います。
しかし、それに耐えていけるのは、プレッシャー以上にトップの車を作りたい、という強い信念があるからだと感じました。

投稿: 20380124多田恵子 | 2005.06.19 21:44

VTRの中で「量産することを考えなくていい」と言っていたのが印象的だった。
それから解放された中で、どんなデザインを生み出せるのか。
「今流行のクルマ」が並ぶ中で、「10年後もかっこいいクルマ」が並んでいるのは、
車のデザインが載ったポートフォリオ群の中の、(それを載せていない)奥山氏のポートフォリオ
という光景に似ているなと思った。
うまく表現できないけれども、自分(達)の変わらない、根本的なものを見せているというか…。
その両方とも、自分の審美眼や価値観に絶対の自信がないと出来ないことだと思う。
それが一人よがりにならずに、多くの人が見て素晴らしいと思うものを作らなくてはならない。
主観と客観のバランスが重要なのではないかと思った。

ディレクターは制作の大きな流れを見据え、自分の判断に確信を持っている。
デザイナーは自分の個性を主張しつつも、ディレクターの求めるものを見いだしていく。
そんな役割が見えた。

投稿: 20380067 相馬いずみ | 2005.06.19 14:21

一台の理想の車を作るために、それぞれ違う得意分野を持ったデザイナーを集める。その皆で協力して一つのデザインにするのかと思ったら、全くの個人競技だった。
デザイナーは各々自分のデザインに誇りと自信を持っているので、彼らにデザインの変更を指示をする奥山さんの言葉には、彼らを納得させる抜群の説得力と理想を追い求めてみせるという揺るぎなさを感じた。
デザインを仕事にする上で自分のこだわりを最後まで通すのは難しいが、ときには妥協も新たな成功と道を開いてくれるのだ…と、ジェイソンを見ていて思った。

投稿: 20380123 高山真季子 | 2005.06.18 21:54

厳しさというものを、ひしひしと感じました。

物を作るのって本当に大変なんだたいうことを、改めて感じました。
プロの方でも、あんなに悩んで、それでも挑戦していく姿に、仕事への思い入れが窺えました。

奥山さんが実家へ帰られた時の表情と、仕事の時の表情が全然違うことに驚きました。
そして、廃車を前に涙を流されているのを見て、胸が熱くなりました。

4人のデザイナーがそれぞれの個性をぶつけ合って、より良い物を作り上げていくのだなと感じました。
クリエイティブディレクターは、時には厳しく、時には励ましデザイナーのサポートをしている様に見えました。

4人それぞれに、自分の信念や考えに忠実にデザインをしていると感じられました。それを否定されることを恐れずに、ぶつかっていってる感じがしました。

投稿: 20380122 高橋美穂子 | 2005.06.18 21:24

私がこのドキュメントを見て感じたのは、
チームでつくるということは
チーフのクリエイティブ・ディレクターはぜったい揺らいではいけないのだ、
ということ。
デザイナーはチーフの自信について行けばいいんだということ。
しかしデザイナー自身の自身と常に葛藤があること。
チーフの頭の中にどれだけ近づけるのかということ。

私はいままでチームでつくるということはデザイナーたちがアイデアを出し合い
討論しあってそれをリーダーがまとめる。というものだと思っていた。

そうではない、プロの世界の厳しく孤独な一人一人の戦いがみえてきた。

投稿: 2038069 高橋さやか | 2005.06.18 20:59

クリエイティブディレクターの奥山さんは、
未来を夢見るスーパーカーをコンセプトに4人のプロのデザイナーを競わせました。
デザイナーたちはそれぞれのコンセプトを各自で決め、デザインをしていましたが、
そのデザイン案を奥山さんは手を抜くことなく切り捨てていました。
妥協なく他人を切り捨てるのはとても難しいことだと思います。
あまつさえデザイナーの図案に書き込むを入れるなど、
4人のデザイナーもいい思いはしないため、奥山さんは嫌われ役になります。
そんな精神的苦痛と戦いながら、それでも未来の車を作るために
妥協せず突き進む奥山さんに感服しました。
同時にデザインの世界は孤独な世界だなと思いました。
自分があの世界に入った時、私は戦えるのか? と考えさせられました。

投稿: 20380098 平野園子 | 2005.06.16 18:55

一つのチームで、一つの車のデザインを考える。私が初め想像していたのは、あの四人のデザイナーが綿密な打ち合わせを重ねながら、一つのデザインを創造させていくものとばかり思っていた。ところが、デザイナーは、最初の一回こっきりで、あとは、個人のデザイン案だしだった。一つのチームでデザインを決めるとばかり思っていたので驚きというか疑問がうかんだ。あと、思ったのだけれど、プロのデザイナーほど自分のデザインに自信があり、妥協ができない。自分のデザインに線を入れられても、最後の直前まで、迷い続けていた姿にプロとアマチュアのモチベーションの違いみたいなものをみた気がする。

投稿: 20380085中尾佐恵子 | 2005.06.16 18:39

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