岐阜美濃の手漉き和紙は1300年の歴史を持つ。
大量生産大量消費の時代、もちろん手間と技術が必要な手漉き和紙はコスト高とされ、安価な機械製造品に押された。しかし紙繊維の性格と構造を知り尽くした職人が造り出す和紙の丈夫さと趣きは存在意義を失ってなどいない。
で、美濃手漉き和紙共同組合、美濃和紙ネットワーク21の協力と「つなぐ手プロジェクト」の主催で多摩美上野毛デザイン学科、昭和女子大生活科学部生活環境学科デザイングループの有志で、美濃和紙を使ってあかりを作る昨年行われたプロジェクトの作品展(AXISギャラリーアネックスできょう5月24日まで)

多摩美上野毛デザイン学科プロダクトクラス3年、東井一晃くんの「漉き紙」
美濃和紙は澄んだ水で生まれる。光、水、和紙をゆっくり揺らすことによって生じる光の揺らぎは和紙を漉くという行為の象徴でもある。

昭和女子大生活環境学科デザイングループ4年、数野夕葉さんの「和紙の形」
自然に作り出される和紙の張りのある柔らかさ。

多摩美上野毛デザイン学科プロダクトクラス4年、淀川寛子さんの「Pile」
和紙が堆積していくことによるおもしろさ。

デザイン学科卒業生で現副手の大平裕之くんの「Lampadina(ランパディーナ)」
イタリア語で「小さな電球」の意。
ぼこっとした和紙の感触。

プロダクトデザイナーで多摩美デザイン学科非常勤講師、梶本博司さんの「Krone」
シェードは一枚の手漉き和紙でつながっていて、クローネ部分は調節できる。

元多摩美デザイン学科非常勤講師で現昭和女子大助教授の桃園靖子さんによる「ゆらり -Yurari-」
和紙は静かに優しく言の葉を織り、明かりを灯すと語り出す。風と光と水の力を感じながら線が面を素直に創造し和紙のまま形となる。