2006.05.23

鎌倉ワイン・アカデミー「南イタリアの赤品種」

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カジュ・アートスペース(鎌倉二階堂)で出石万希子さん主宰の「鎌倉ワイン・アカデミー」。
今回のテーマは「南イタリアの個性的な赤品種」を楽しむ会。

出石さんから渡されたイタリアの地形図資料を見るとナポリのあるカンパニア州以南のイタリア南部は暖かな海浜リゾートのイメージが強いが実は90%が山間地。

この日6種類用意された南イタリアの赤ワイン。どれも高価なものではなく市販価格1600〜1800円のもの。

イタリアのワイン造りの歴史は紀元前1500年頃からと古い。
一番左のイタリアの地図でいうブーツのつま先、カラブリア州の「チロ」は、古代ギリシャ・オリンピックの勝者に捧げられたクリミサというワインと同じという。
三番目のカンパニア州のワインには古代ギリシャから古代ローマの品種がすべて残されている。
一番右、シチリア島の「ネロ・ダヴォラ」は、甘み酸味渋みともバランス良く、土あるいは樹の皮の香りのようななにか原初的な懐かしい記憶を思い起こさせ、私には一番気に入った。オリーブオイルといい最近なぜかシチリアづいている。

出石さんの労作『イタリア・ワイン・ブック』(新潮社)。ビジュアルな要素が無いのが残念だが実に詳しく丁寧に調べていて素晴らしいガイドブック。

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2006.05.09

上野毛「ミキ」9周年

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私の行きつけの「上野毛のオアシス」(と勝手に呼んでいる)、ワインとおばんざいの店「ミキ」が開店9周年。
常連客が次々訪れ、花だのケーキだのお祝い。

この場所ではもともと「菜市」という酒処がやっており、肴も旨くいつも寄っていたのだが、店主の都合で9年前に店をたたんだ。
寄る辺を喪った私はおろおろと上野毛をさまよったがとくに気に入るようなところはなく、むなしく家路をたどったのだった。

で、そうこうしているうちの5月、「菜市」のところはどうなっているかとのぞいてみて「ミキ」の開店を知る。
以来のおつきあい。

こういう個人経営の飲食店を9年続けるというのがいかに大変かは私にもわかる。
今後とも、良い酒、良い肴、良い主とスタッフ、良い客(?)を保ってほしい。

10年目の年のさらなる発展、繁盛と日曜以外は祝日も開けているミキさんのご健勝を祈ります。

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2005.12.29

かぼちゃ(新宿ゴールデン街)

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新宿ゴールデン街、Partnerの兄さんがやっている「かぼちゃ」で古くからの友人と師走の酒。

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2005.12.04

『あゝ、荒野』展から新宿ゴールデン街へ

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1957(昭和33)年が舞台の『ALLWAYS 三丁目の夕日』を観た後、当時同じ小学5年生だった小学校の同期会に行くというのも格別だったが、森山大道の撮った60年代新宿のプリントを観た後、ゴールデン街に行くというのもなかなか。

上は『あゝ、荒野』(寺山修司・森山大道╱PARCO出版)より新宿ゴールデン街のとば口。
中は同じ場所を撮ってみたもの。正面の店は一度焼失した。時計、敷石、車止めなどはこの頃と変わらない。
下は私のPartnerの兄さんが「かぼちゃ」に続いて2軒目として11月に開店したばかりの「ZUCCA」。店をあずかるのはハルキチさん。

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2005.11.18

ボージョレ・ヌーボー

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ボージョレ・ヌーボーのような若い酒はあまり好まないので基本的に興味はないのだが、いいものを仕入れたという行きつけの「ミキ」に「解禁日」に行けず、近くの「セブンイレブン」で購入。
日本ではそこらのコンビニでボージョレ・ヌーボーが買えてしまうのだ。

初物だぁ、なんか晴れ晴れしいじゃないか、という感覚はそれはそれでいいけれど、どう考えてもヌーボーの輸出先の半分が日本などというのはやはり異常だね。売れるとなるとわっと群がりあおり立て、人々も乗せられてしまう様はおぞましい。

6ヶ所のクリュ・ボージョレの地区、10の生産者のキュベ(原酒)をあの田崎真也さんがアッサンブラージュ(調合)したという「シャルル・ドラピエ ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー 2005 プレステージ・セレクション」2,480円。

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2005.09.13

歳を重ねる

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歳を重ねた。

昨日見た楢(ナラ)一木の見事な囲炉裏を想い起こした。
葉山の「工房杢」による。厳冬の地旭川の楢の原木を、そぎ落としくり抜き一木のまま焼黒に仕上げた逸品。

若いころはおおらかに、悪季節の年や老いてからは密に刻まれた年輪。死して心を込めて手を入れられ、なお呼吸し、人々を憩わせ楽しませる。

あろうことならばかくありたい。

下は開店以来9年来の馴染み、私にとって上野毛のオアシスであるワインとおばんざいの店「ミキ」で。
シャンパンで祝ってくれる。

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2005.08.25

台風迫ってるのに…

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台風が迫っているというのに、前からセッティングされていた中学高校以来の気のおけない親友たちとの暑気払い飲み会を東京国際フォーラムの「レバンテ」で。
有楽町駅前にもともとあり、おじさんたちが集う暗いのか陽気なのかわからないビアレストランだったが、ここはしゃれた雰囲気。

志摩的矢(まとや)湾の10cm近い生岩牡蛎。濃厚なミルクのような汁が身から口中に拡がる。

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2005.08.08

タヒチ・ヒナノビール

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「ソンベカフェ」の記事でタヒチのビールに触れたら、タヒチのモーレア島(タヒチ島の西)に住み着き、ガイドをし、民宿まで始められたというヒコさんからトラックバックをいただいた。見にいくと「ヒナノビール」というタヒチのビール。
ヒコさん付録

で、ソンベカフェにあったのはまさしくこれ。通常のラベルは分からないがこれは50周年記念のもの。かわいいラベルに似合わず、麦芽とホップのみのしっかりした味わい。

だいたいビールは現地で造りたてのものを現地の気候風土のなかで飲むのが一番旨い。
「夕方は冷えたこいつで夕日を見るのが日課」というヒコさんがうらやましい。

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2005.06.29

韃靼そばと焼酎

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私の大学のある世田谷上野毛の「さくら庵」に何年ぶりかで寄ったら韃靼そばの実(雲南の高地産)とペットボトルに入った発芽韃靼そば茶(モンゴル高原産)があったので購入。
メニューにはないが注文を受けて韃靼そばも打つという。

『蕎麦処 竹扇』(鎌倉御成)のところで書いたように、そばには韃靼そばと普通そば(日本そばもこちら)の2種があり、韃靼そばにはルチンというフラボノイドの一種が普通そばの100倍も含まれていて、毛細血管の働きに良いといわれる。

お茶の作り方もご主人に教わり、それで焼酎割りにするとおいしいですよと言われたのだが、私はロックでしか飲まない。しかし画期的な摂取法を思いついたのだ。韃靼そばの実はすでに煎ってある。ならばと焼酎のロックに直に実を振り込んでみた。

焼酎をすすると実が同時に口に含まれる、噛むとポリポリと心地よく香ばしさが口中にひろがる。おお、酒とつまみが労せずして一緒に味わえるではないか。

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2005.05.13

新宿ゴールデン街飲み歩き

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新宿ゴールデン街を久しぶりに飲み歩く。
若い頃、安酒とともに夜を徹して青臭い議論をし、明け方の新宿をふらついていたことはけっこうあるが、それ以降たまにしか来る機会はなく、この街について特別な思い入れはなかった。

この晩は、ゴールデン街に店を持ち、組合の理事もしている人と一緒なので、けっこうある一見さんお断り、会員制のところにもずんずん入れる。

最初に入った店が「ナベサン」。
狭い木戸から急な階段を登りカウンターへ。黄ばんだメニューの貼り紙、青線(非合法の売春)時代の名残を残す造り。60年代後半の昔懐かしい評論家たちの名前が客の会話に普通に入りタイムスリップ。

『週刊読書人』を経た渡辺英綱さんが71年にオープン。店は奥さんの菜穂子さんが切り盛りする。

『新編・新宿ゴールデン街』(ラピュタ新書)は、渡辺さんが86年に上梓(晶文社)し、長らく入手不能だったがラピュタBOOKSシリーズで復刊された。
新編へのあとがきを書き、本が店頭に出た2003年、渡辺さんは食道ガンで亡くなった。享年56。私と同じ47年生まれ。

江戸の開府とともに甲州街道の新しい宿場として造られた内藤新宿の頃からの歴史、戦後の闇市マーケットを追い出された人々が茅の茫々と繁る何もなかった今の土地に小さな飲食店を軒を連ねてゴールデン街を造っていく経過、青線時代を経て、小説家、評論家、映画演劇人、漫画家、ジャーナリストなどがあちこちにたむろする独特の匂いを放つ飲みや街へ。背景にある親に身売りに出され帰る故郷も喪った女性たちの悲惨な歴史。
差別的な態度に鋭く反応し、普通なら都市化の進展によって失われていく互助や生活の一体感に逆に磨きをかけるかのような人々の姿が、古い写真や地図イラスト、店名、訪れていた著名人などの資料とともに活写される。

2軒目の「しの」のいかにも年季の入った名物ママに「若いのにきれいな白髪だねえ」と言われる。
3軒目はまだ開店半年目の会員制の店。木の内装が美しく瀟洒で、ゴールデン街にもこんな店があるのかと驚く。DVDまであり、たまたまPowerBookに入れていたローリング・ストーンズ『ブリッジズ・トゥ・バビロン・ツアー』をかけてもらう。『悪魔を憐れむ歌』もこの街には合う。
5軒目の店では70年頃のフォークソングや初期のあがた森魚などをいい年のおじさんたちがギターをかきならしながら唄っていた。

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2004.10.19

Iray & Iray(アイラ&アイラ)ー渋谷の隠れ家バーで

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※写真はクリックすると拡大表示されます。

夜の渋谷で終電まで時間があると、私が酒に関しては絶大な信頼を寄せているバーテンダーTさんが咋夏から独りでやっているバーに立ち寄る。繁華街からはちょっと外れている隠れ家。10名ほどでいっぱいだが、内装・インテリアも行き届いた瀟洒で落ち着いた店だ。
上野毛の「ミキ」に以前出張してくれたとき作ってもらったドライマティニはそれまでどこで飲んだマティニより私にはフィットした。たしか7〜8杯は飲んだのだが、飲みすすむにつれて私の反応に応じて微妙に調合を変えていっている。バーテンダーが酒を客にサーブするというのは、サービスやホスピタリティであると同時にコミュニケーション・デザインでもあるのだ、と感服した。

この夜の私の気分はアイラ(英アイラ島のシングルモルト・ウィスキー)の強いもの。
薦められた「Kingsbury's Iray & Iray」は、アバディーンのKingsbury社がカリラ(CAOL ILA)とボウモア(BOWMORE)から樽ごと仕入れ、9:1の割合で詰めたもの(1993年)。アルコール濃度は60度。
明るい黄金色。香りは私はあまり敏感でないのでなんともいえない。口に含むとやや胡椒に感じるようなドライさが素晴らしく、そして芳香が鼻に抜ける。かすかにボウモアの海草っぽさと最後にこれもかすかな甘味。

終電の時間がうらめしくなる瞬間だ。

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